この度、日本モーツァルト協会の例会に出演出来ることを大変楽しみにしております。
このオール・モーツァルトのプログラムには、たくさんの素晴らしい要素が含まれています。まず、全ての曲のクオリティが素晴らしいです。モーツァルトの音楽は人生そのものであり、人間の感情を表すスペクトルを全て持ち合わせています。彼の音楽を奏でる度に、私は魂を揺さぶり動かされます。モーツァルトは、いつも我々に強く深い感情を崇高で洗練された形で表し、それがまた彼の音楽をより価値あるものにします。
今回、室内楽、ソロ、そしてシンフォニーという違った構成でそれらをご紹介できるのを、今からとても楽しみにしています!
ラモン・オルテガ・ケロ
エコー・クラシック賞を二度受賞しているラモン・オルテガ・ケロは、同世代において最も将来性のある音楽家の一人として世界的に認められている。
1988年スペインのグラナダ生まれ。わずか8歳から故郷グラナダの音楽院でミゲル・キロスに師事し、12歳でアンダルシア・ ユース・オーケストラのメンバーとなる。2003年、ダニエル・バレンボイムが設立したウェスト=イースト・ディヴァン・オーケストラのメンバーとなり、 バレンボイムが音楽総監督を務めるベルリン国立歌劇場の首席オーボエ奏者、グレゴール・ヴィットから多くのものを得る。
2007年、難関のARDミュンヘン国際コンクールで優勝。1961年のハインツ・ホリガー、1967年のモーリス・ブルグ 以来、40年ぶり史上3人目の優勝者となり、世界的な注目を集める。モーツァルトやR.シュトラウスの協奏曲を含め、課題曲・自由曲ともに類まれなインス ピレーションと完璧な演奏で、審査員を魅了した。
これまでに、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、ライプツィヒMDR交響楽団、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモ ニー管弦楽団、バーゼル交響楽団、チューリッヒ室内管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団、ミュンヘン室内管弦楽団、カンマーアカデミー・ポツダム、サンパウロ 交響楽団等と共演。その他、エレーナ・バシュキロワ、キット・アームストロング、内田光子らとの共演で、フランクフルト、ベルリン、ハノーファー、バレン シア、ケルン、バンクーバーの各地や、グシュタード、エルサレムでの国際音楽祭、ハイデルベルクの春音楽祭、ルツェルン音楽祭、メクレンブルク=フォアポ ンメルン音楽祭、ラインガウ音楽祭等に出演している。
2008年春より、首席指揮者マリス・ヤンソンスのもとバイエルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者に就任。リッカルド・ムー ティ、ヘルベルト・ブロムシュテット、サー・コリン・デイヴィス、ジョン・エリオット・ガーディナー、ダニエル・バレンボイム、ニコラウス・アーノンクー ル、ベルナルト・ハイティンク等、世界的な指揮者と協同で音楽活動を行っている。
2010/11シーズンは、ヨーロッパ・コンサートホール・オーガニゼーションの「ライジング・スター」にノミネートされ、ヨーロッパ各地(ブリュッセル、ルクセンブルク、ウィーン、ザルツブルク、ハンブルク、アムステルダム)の主要なコンサートホールに登場した。
デビューCD「シャドウズ」は2010年10月にソロ・ムジカ・レーベルからリリースされ、2011年10月にドイツのエ コー・クラシック賞の若手アーティスト部門を受賞した。2枚目はカンマーアカデミー・ポツダムとの共演による「バロック・オーボエ協奏曲集」を2011年 9月にジェニュイン・レーベルよりリリース。2012年10月には、セバスティアン・マンツ(cl)、マーク・トレネル(fg)、ダビド・アロンソ (hr)、ヘルベルト・シュフ(pf)との共演によるベートーヴェンとモーツァルトのCDで、「室内楽部門」において二度目のエコー・クラシック賞を受賞 した。
2012/13シーズンのハイライトは、ハンブルクのエルベフィルハーモニー、ウィーンのコンツェルトハウス、エッセンのフィ ルハーモニー、ドルトムントのコンツェルトハウス、ルートヴィヒスハーフェンのBASFでのコンサートに出演するほか、2012年10月にリリースされた 最新盤で共演したカテリナ・ティトヴァ(pf)とも多数リサイタルを開催する予定である。
ラモン・オルテガ・ケロはロンドンのボルレッティ=ブイトーニ・トラスト賞を受賞しており、ドルトムント・モーツァルト協会の2012/13シーズン奨学生に選ばれている。
1975年、自主運営のオーケストラとして指揮者・堤俊作を中心に若く才能ある演奏家たちによって設立。同年ベオグラード音楽祭開幕演奏会を含むヨーロッパ公演、香港・マカオ公演を成功させ、プロ・オーケストラとしての軌道を築く。
年間100回を超える公演は、定期演奏会および特別演奏会だけでなく、オペラ、バレエ公演やポップスコンサート、映画音楽、 テレビ出演、CD録音、音楽鑑賞教室まで多岐にわたる。特にテレビにおいては、テレビ朝日『題名のない音楽会』を通じてその新鮮な魅力溢れる演奏を披露 し、日本全国で好評を博している。
1997年9月、ドイツ音楽、特にワーグナー指揮者として名高い飯守泰次郎が常任指揮者に就任。2000年9月から4年がか りで展開した「東京シティ・フィル オーケストラル・オペラ『ニーベルングの指環』」全4部作上演(高島勲演出・構成)では、飯守&東京シティ・フィルの創り出す高水準のワーグナー音楽が各 方面から 大きな反響を巻き起こすと共に、常に高い評価を得ることに成功。続く『ローエングリン』、『パルジファル』、『トリスタンとイゾルデ』でも高水準の音楽と 舞台が評価され、2005年、『ローエングリン』で三菱信託音楽賞奨励賞を受賞した。
2002年4月にはフランス音楽に造詣の深いパリ在住の指揮者・矢崎彦太郎が首席客演指揮者に就任。フランス音楽の世界を幅 広く系統立てて網羅した「フランス音楽の彩と翳」と題する画期的なシリーズは、これまで余り馴染みのなかったフランス音楽を日本の楽壇に広める役割を果た した。そして海外公演にも積極的に取り組み、2003年2月シンガポール、2004年4月ロサンゼルス・サンフランシスコ、2005年9月パリ・ランス、 2007年12月バンコク、2008年6月ジャカルタ、2011年釜山の各都市を訪問。音楽を通じての各国相互交流事業の一翼を担ってきた。
また地域コミュニティでの活動も積極的に展開。1994年から東京都江東区と芸術提携を結び、ティアラこうとうを主な拠点とし てティアラこうとう定期演奏会をはじめとする各種コンサートや 公開リハーサル、ファンと楽員との交流会、楽器の公開レッスン、音楽鑑賞教室、区内小学校へのアウトリーチ活動など、地域に根ざした音楽文化の振興を目的 に幅広い活動を行っている。
2012年4月、宮本文昭が初代音楽監督に就任。シーズン毎に「完全燃焼」「飛翔」「発!」のテーマを掲げ、オーケストラに新風を吹き込んだ。2015年 4月、楽団創立40周年を迎え、第4代常任指揮者に高関健が就任。これからの活躍が最も期待されているオーケストラである。
J.S.バッハ作曲 パルティータ イ短調 BWV1013より ブーレ・アングレーズ
※ 出演者・プログラムは変更することがございます。予めご了承ください。
※ 例会の臨時会員券(前売券・当日券)は当日会場窓口にて、また、東京文化会館チケットサービス03-5685-0650にて販売。
※ 10歳以下の方の入場はご遠慮下さい。
※ 会場での無断撮影、録音は固くお断りします。