ドーリック弦楽四重奏団 Doric String Quartet
アレックス・レディントン Alex Redington(ヴァイオリン)
イン・シュー Ying Xue(ヴァイオリン)
エレーネ・クレマン Hélène Clément(ヴィオラ)
ジョン・マイヤースコウ John Myerscough(チェロ)
《新世代カルテットの旗手》
▶弦楽四重奏曲 ニ長調 Hob.Ⅲ:63「ひばり」(ハイドン)
Quartett in D, Op. 64, No. 5, Hob.III:63, “Lerchen”(J. Haydn)
▶弦楽四重奏曲 ニ長調 K575「プロイセン王第1番」
Quartett in D für zwei Violinen, Viola und Violoncello K575
▶弦楽四重奏曲 変ロ長調 K589「プロイセン王第2番」
Quartett in B für zwei Violinen, Viola und Violoncello K589
東京の日本モーツァルト協会の例会で演奏できることをとても楽しみにしています。私たちにとって古典派の作品だけのプログラムで演奏することはとても珍しいことです。2つのモーツァルトの弦楽四重奏曲は彼の後期の作品として驚くべき例といえるでしょう。それはとても流麗で想像力に富み、極めて美しく、気まぐれで、音楽における完璧で最高の表現です。これらの作品は優れたチェロ奏者でもあったプロイセン王のために書かれたものであり、チェロのパートは通常よりも重要な役割を担っています。これらの弦楽四重奏曲の自然な抒情性は、チェロの高音域に特によく合い、アンサンブルをとりまく旋律を共有する事で、4つの楽器の役割がいっそう高められて変容し、魅力的な音楽を創造するのです。喜びと美しさに満ちあふれたコンサートになるでしょう。
ドーリック弦楽四重奏団
ドーリック弦楽四重奏団はイギリスの同世代で結成され、世界中の聴衆、批評家を魅了し、今最も注目されている四重奏団である。
1998年イギリス、サフォークで開催されていた「若い音楽家のためのサマー・ミュージック・スクールの室内楽コース」をきっかけとし結成。2002年からパリにて、アルバン・ベルク四重奏団、アルテミス四重奏団、ハーゲン四重奏団、ラサール四重奏団のメンバー等によるマスタークラスにて研鑽を積んだ。その後もハーゲン四重奏団のライナー・シュミットの下、バーゼル音楽アカデミーで研鑽を積んだ。
2000年ブリストル・ミレニアム弦楽四重奏コンクールで第1位、2007年メルボルン国際室内楽コンクール弦楽四重奏部門で入賞。2008年には大阪国際室内楽コンクールで1位、イタリアのパオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクールで2位となった。
コンセルトへボウ、ウィーンコンツェルトハウス、 ベルリンコンツェルトハウス、フランクフルト旧オペラ座、ハンブルクライツホール等で演奏、そしてヴィグモアホールには定期的に招かれている。
2010年ニューヨークのフリック美術館、ワシントンコングレス図書館にて衝撃的なアメリカデビューを飾り、2017年にカーネギーホールデビューを果たし、現在は北アメリカ各地に毎年招かれている。
メックレンブルク・フォアポンメルン、ウェストコーク、チェルテンハム、デルフト、グラーフェンエッグ、カーリンティッシャーゾンマー、シエナのインコントリ・イン・テッラ、リゾールとシュヴェッツィンガーなどの音楽祭にてゲスト演奏。イアン・ボストリッジ、フィリップ・ラングリッグ、マーク・パドモア、アレクサンダー・メルニコフ、ピーター・ウィスペルウェイ、ダニエル・ミュラーショット、アンドレアス・へフリガー、チェン・ハレヴィ、エリザーベト・レオンスカヤ、アリーナ・イブラギモヴァ、シェドリック・ティバーエンなどと共演。
最近では、ジョン・アダムスの‘Absolute Jest“を弦楽四重奏とオーケストラにて披露。ジョン・アダムス指揮でウィーン交響楽団と、コンセルトヘボウにてはオランダ放送フィルと共演、さらにマルクス・シュテンツ指揮のBBCスコティッシュ・シンフォニーと共演した。当作品のレコーディングでは、ピーター・ウンジャン指揮ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラと共演、その演奏は「高貴なロマンとレーザーのような鮮明さ」と称賛、シャンドスからリリースされたCDはBBCミュージックマガジン誌にてレコーディング・オブ・ザ・マンスに選ばれている。
現在もイギリスの主要なホール始め、世界各地の主な音楽祭、著名なホールに頻繁に招かれている。2015年からロンドン王立音楽院にて後進の指導にもあたっている。
2009年ヴィグモアホールのライブ録音にて作成されたCDがグラモフォンのエディター選出盤とされ、2010年からはシャンドス・レコードから定期的にリリース。コルンゴルト作品を収録したファーストCDは、2010年グラモフォンの批評家選出盤とされ、ウォルトン作品のCDは2011年グラモフォンアワードにノミネート。シューマン作品のCDはグラモフォンとBBCミュージックマガジンの月間推薦盤とされ、2012年にグラモフォンアワードの候補に選ばれた。ハイドンの作品20を収録したCDは、グラモフォンのエディター選出盤と、2015年のグラモフォンアワード候補作品となり、最近リリースしたハイドン作品76のCDは、サンデータイムズに「クリアなセンスと明確さである」と絶賛された。
ヴィオラ奏者の使用楽器は、ブリテンペアーズ財団から貸与されている 1843年製ジュッサーニ(Guissani)は、以前フランク・ブリッジ、ベンジャミン・ブリテンが所持していた楽器である。
東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650
日本モーツァルト協会 03-5467-0626(8/5発売)
※学生券は日本モーツァルト協会のみ取り扱い
ハイドン:弦楽四重奏曲 変ホ長調 Hob.Ⅲ:38より第3楽章
※ 出演者・プログラムは変更することがございます。予めご了承ください。
※ 例会の臨時会員券(前売券・当日券)は当日会場窓口にて、また、東京文化会館チケットサービス03-5685-0650にて販売。
※ 10歳以下の方の入場はご遠慮下さい。
※ 会場での無断撮影、録音は固くお断りします。