オペラ《後宮からの誘拐》K384
Die Entführung aus dem Serail K384
〈歌唱=独語、台詞=日本語〉
セリム:秋本 健
コンスタンツェ:肥沼諒子
ブロンデ:岩本麻里
ベルモンテ:寺田宗永
ペドリッロ:岩本 識
オスミン:金子 宏
指揮・解説:三澤洋史
ピアノ:三澤志保
合唱:新国立劇場合唱団
この度は、日本モーツァルト協会の例会に出演させて頂ける事、感謝申し上げます。
声楽を志す者にとって、モーツァルトの作品は、必ずと言っても良い程一度は接する作品です。音楽大学時代に初期学習者として接し始め、30年以上も勉強しているのに、毎回新たな発見があり、勉強を重ねる度に難曲になっていくという大変不思議な作品です。
我々新国立劇場合唱団のメンバーは、今年に入り、ビゼー「カルメン」、ドニゼッティ「ルチア」、ヴェルディ「オテロ」、モーツァルト「フィガロの結婚」を演奏する傍ら、今回の「後宮からの誘拐」の準備をしてまいりました。普段、新国立劇場の舞台に合唱団として立っているメンバーが、個々の力を発揮する姿をお楽しみ頂きたく思います。
また、これを機会に、新宿初台にあります、新国立劇場に足をお運び頂けたら幸いです。今日のメンバーが舞台上でお待ちしております。
秋本 健
武蔵野音楽大学大学院修了。日本オペラ協会に2001年『くさびら』の山伏でデビュー。『椿姫』ジェルモン、『ジョコンダ』バルナバ、『友人フリッツ』ダヴィッド、『道化師』トニオ、『蝶々夫人』シャープレス、『ラ・ボエーム』マルチェッロ、ショナール、『トゥーランドット』ピンなど数々のオペラに出演。近年では新国立劇場の公演に合唱団員として出演の他、『鹿鳴館』給士長山本、『運命の力』軍医、『蝶々夫人』神官、『トスカ』看守などに出演。藤原歌劇団準団員。新国立劇場合唱団契約団員。Freccette、KuR、オペラ三昧メンバー。
武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所第53期マスタークラス修了。これまでに声楽を安居史恵子、佐橋美起、天羽明惠の各氏に師事。在学中に『フィガロの結婚』バルバリーナ役でデビュー。その後『魔笛』夜の女王・パパゲーナ、『ラ・ボエーム』ムゼッタ、『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ、『秘密の結婚』エリゼッタ、オペレッタ『ボッカチオ』フィアメッタなどを演じる。オペラ以外の分野でも、ドイツリートの研究や演奏にも積極的に取り組む他、コンサートにおいてはソリストとして東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団などのオーケストラと共演している。二期会会員。
国立音楽大学卒業、同大学大学院修了。二期会オペラ研修所プロフェッショナルコース修了。これまでにオルバン・ジョルジ『ミサ曲』、ヘンデル『メサイア』、ハイドン『天地創造』、フォーレ『レクイエム』、モーツァルト『ハ短調ミサ』のソロを務める。また新国立劇場では『フィガロの結婚』2人の娘に出演の他、『ムツェンスク郡のマクベス夫人』、『影のない女』、『ばらの騎士』、『死の都』、『パルジファル』に於いてカヴァーを務める。第32回フランス音楽コンクール第1位入賞及び、稲畑賞、日仏文化協会、毎日放送賞、フランス総領事賞受賞。第19回日仏声楽コンクール第2位入賞。二期会会員。新国立劇場合唱団メンバー。
国立音楽大学声楽科卒業。二期会オペラスタジオマスタークラス優秀賞。第37、40、41回イタリア声楽コンコルソ入選。“長江杯”国際音楽コンクール第2位及びテノール特別賞。2015年度さわかみオペラ芸術振興財団の奨学制度でボローニャにて研修、Sergio Bertocchi氏の元で研鑚を積む。『蝶々夫人』ゴローでラトヴィア国立歌劇場、トリエステ歌劇場のシーズン公演に出演。日生劇場『フィガロの結婚』バジーリオ、新国立劇場『ラ・ボエーム』パルピニョール等に出演。『愛の妙薬』ネモリーノ、岩田達宗演出で『ラ・ボエーム』ロドルフォと『カプレーティとモンテッキ』ロメーオ等に出演。今後も岩田演出で『リゴレット』マントヴァ公爵で出演予定。二期会会員 。
熊本県出身。大阪音楽大学卒業。卒業後イタリアへ、ミラノで研鑽を積み各地のオペラ、演奏会等に出演する。オペラでは『ドン・ジョヴァンニ』オッターヴィオ、『カルメン』ドン・ホセ、『愛の妙薬』ネモリーノ、『ジャンニ・スキッキ』リヌッチョ、『つばめ』ルッジェーロ、『仮面舞踏会』リッカルド、『蝶々夫人』ピンカートン、『メリー・ウィドウ』カミーユ等を演じる。2013年に東京交響楽団「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」にソリストで出演。その他、第九やミサ曲のソリストや演奏会、合唱の指導、指揮者としても活躍する。新国立劇場では2014年『道化師』コンタディーノ、2015年『椿姫』ジュゼッペ役で出演し、カヴァーキャストなども務める。現在、混声合唱団カンティアーモ、合唱団橘常任指揮者。新国立劇場合唱団所属。
玉川大学文学部芸術学科音楽専攻声楽課程卒業。二期会オペラ研修所マスタークラス修了。第43回日伊声楽コンコルソ入選。文化庁派遣芸術家在外研修員としてドイツに留学。カールスルーエ音楽大学オペラ研修所にて研鑽を積んだ。これまでに、新国立劇場『魔笛』武士Ⅱ、『トスカ』看守、日生劇場『魔笛』武士Ⅱ、二期会『ウリッセの帰還』時、アンティノオ、文化庁人材育成公演『ポッペアの戴冠』セネカ、横浜オペラみらいプロジェクト『セヴィリアの理髪師』バジーリオをはじめ、『魔笛』ザラストロ、『フィガロの結婚』バルトロ、『ナブッコ』ザッカリーア、『アイーダ』国王、『トロヴァトーレ』フェランド、『椿姫』グランヴィル、『ラ・ボエーム』コッリーネ、『蝶々夫人』ボンゾ、『ジャンニ・スキッキ』シモーネ、など多くの公演に出演。またベートーヴェン「第九」、ロッシーニ「スターバト・マーテル」などのソリストも務め、好評を得ている。二期会会員。
国立音楽大学声楽科卒業後、指揮に転向。1984年ベルリン芸術大学指揮科を首席で卒業。以後、オペラ、オラトリオ指揮者及び合唱指揮者として活動を開始する。1999年より2003年まで5年間、バイロイト音楽祭にて祝祭合唱団の指導スタッフの一員として従事。2001年9月より新国立劇場合唱団合唱指揮者に就任。バイロイトでの経験を生かし、この合唱団を世界的レベルにまで鍛え上げた。特に、2005年度シーズン開幕の楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の合唱音楽作りが、ドイツ・バイエルン州メルクール紙の注目するところとなり、「これと同じレベルは、ただバイロイト祝祭劇場でしか求められない」という批評を得る。同公演は、ドイツの音楽雑誌Opernwelt(オペラの世界)においても絶賛された。2011年4月から80日間、文化庁在外研修特別派遣として、ミラノ・スカラ座において、合唱指揮者ブルーノ・カゾーニ氏のもと、スカラ座合唱団の音楽練習、立ち稽古を研修。その成果は新国立劇場合唱団のイタリア・オペラにおける合唱音楽作りに大きく現れている。オペラ指揮者としては、2002年1月、新国立劇場公演『ヘンゼルとグレーテル』(東京交響楽団)、2005年7月新国立劇場高校生のためのオペラ鑑賞教室『蝶々夫人』を指揮。これを始めとして新国立劇場及び尼崎アルカイック・ホールにおいて今日までに『蝶々夫人』は18公演を指揮している(東京フィルハーモニー交響楽団)。2013年8月、名古屋ワーグナー・プロジェクト主催による『パルジファル』公演を行う。各新聞で絶賛される。これまでに指揮したオーケストラ。ベルリン交響楽団、モナコ・モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団、ブダペスト・MAF管弦楽団、ダブリン・聖セシリア管弦楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、群馬交響楽団など。2005年5月1日、サントリーホールにおける東京交響楽団特別演奏会「三澤洋史のドイツ・レクィエム」の指揮では高い評価を得る。そのライブ録音はコロンビアからCD化された。バッハに深く傾倒している。2006年、合唱団とオーケストラを有する東京バロック・スコラーズを設立。「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」「ロ短調ミサ曲」などをはじめとして精力的な活動を行っている。作曲活動も精力的に行う。作品にミュージカル『おにころ(1991年初演)』、『愛はてしなく(1995年初演)』、『ナディーヌ(2004年初演)』などがあり、台本、演出も手がけている。編曲家としての活躍は今や世界規模に広がっている。2004年、新国立劇場子供のためのオペラ劇場『ジークフリートの冒険』の編曲、指揮を担当。大人気の演目となる。ウィーン国立歌劇場がこの作品を取り上げ、2007年11月ウィーン国立歌劇場子供オペラ公演として初日を迎えて以来各新聞で絶賛され、その後も度重なる上演が行われる。さらにチューリッヒ歌劇場でも取り上げられ2008年11月から上演。一方新国立劇場では2005年に再演、2008年7月及び2009年7月にはウィーンからの逆輸入の形で、ウィーン・バージョンでの公演を行う。この子供オペラシリーズでは、2006年『スペース・トゥーランドット』、2011年『パルジファルとふしぎな聖杯』と次々新作を発表、新聞、雑誌、テレビでも取りあげられ話題となる。声楽を伴うあらゆる様式の音楽に精通。言葉と音楽、ドラマと音楽の接点を追求している。日本顕彰会より社会貢献者賞受賞、上毛新聞社より上毛音楽賞を受賞。東京藝術大学、愛知県立芸術大学、京都教育大学における非常勤講師や、名古屋芸術大学客員教授、洗足学園音楽大学客員教授、及び滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール専任指揮者などを経て、現在、新国立劇場合唱団指揮者。東京バロック・スコラーズ音楽監督。
パリ、エコール・ノルマル・ピアノ科、パリ国立地方音楽院ピアノ科、伴奏科を首席で卒業。ピアノを荒博子、青柳晋、ドミニク・ジョフロア、オリヴィエ・ギャルドンに師事。伴奏法をアリアンヌ・ジャコブ、ルオー・ルシャールに師事。イル・ド・フランス国際コンクール第一位。パリにて伴奏者として様々なコンサートに出演。帰国後、東京二期会、新国立劇場などでオペラの稽古ピアニストをつとめている。二期会研修所ピアニスト。
新国立劇場は、オペラ、バレエ、コンテンポラリーダンス、演劇という現代舞台芸術のためのわが国唯一の国立劇場として、1997年10月に開場した。新国立劇場合唱団も年間を通じて行われる数多くのオペラ公演の核を担う合唱団として活動を開始した。メンバーは100名を超え、新国立劇場が上演する多彩なオペラ公演により年々レパートリーを増やしている。個々のメンバーは高水準の歌唱力と優れた演技力を有しており、合唱団としての優れたアンサンブル能力と豊かな声量は、公演ごとに共演する出演者、指揮者、演出家・スタッフはもとより、国内外のメディアからも高い評価を得ている。
※ 出演者・プログラムは変更することがございます。予めご了承ください。
※ 例会の臨時会員券(前売券・当日券)は当日会場窓口にて、また、東京文化会館チケットサービス03-5685-0650にて販売。
※ 10歳以下の方の入場はご遠慮下さい。
※ 会場での無断撮影、録音は固くお断りします。