ミカラ・ペトリ Michala Petri(リコーダー)
岡本誠司 Seiji Okamoto(ヴァイオリン)
朝吹園子 Sonoko Asabuki(ヴィオラ)
懸田貴嗣 Takashi Kaketa(チェロ)
《ミカラ・ペトリの芸術》
▶フルート四重奏曲 ニ長調 K285
Quartett in D für Flöte, Violine, Viola und Violoncello K285
▶7つのメヌエット K61bより
aus Sieben Menuette für zwei Violinen, Violoncello und Baß K61b
第1曲 ト長調
第2曲 ニ長調
第3曲 イ長調
第5曲 ハ長調
第7曲 ニ長調
▶フルート四重奏曲 ト長調 K285a
Quartett in G für Flöte, Violine, Viola und Violoncello K285a
▶フルート四重奏曲 ハ長調 K285b
Quartett in C für Flöte, Violine, Viola und Violoncello K285b
▶リコーダー協奏曲 ハ長調 Rv443(ヴィヴァルディ)
Blockflötenkonzert in C RV443 (A.Vivaldi)
▶フルート四重奏曲 イ長調 K298
Quartett in A für Flöte, Violine, Viola und Violoncello K298
日本モーツァルト協会の会員の方々、そしてご来場のお客様と共に、モーツァルトの音楽を分かち合うことができ、大変嬉しいです。
モーツァルトは普遍的な作曲家です。あらゆる国、文化において、モーツァルトは唯一無二の存在としてその価値を認められています。しかしながら、私自身は、日本でモーツァルトを演奏できることを特に楽しみにしております。集中して聴いてくださる聴衆がいるという環境や雰囲気が、モーツァルトの音楽がもたらす魔力に完璧な条件を与えると感じるからです。モーツァルトの音楽は、強力な内なる力、つまり完璧なバランスを作り出す強さを秘めています。聴き手と演奏家がともに、音のみならず、音と音の間や音から音へのつながりに気づかされる、つまり流れる時間のすべてに心を開く状態になります。そこでは当然、集中して聴けば聞くほど、音楽が力を発揮するのです。そして、私は常に日本の聴衆に高い集中力を感じています。
モーツァルトはリコーダーではなく、金属製の現代のフルートの先祖である、木製のトラヴェルソのために四重奏曲を書きました。ですから、現在はフルートと弦楽トリオの組合せで演奏されることが多いです。しかしながらモーツァルトの時代には、おそらく現代のフルートよりも、私が演奏するリコーダーの響きの方が当時の音色に近かったに違いありません。また、リコーダーやトラヴェルソなどの木製の楽器は、木製の弦楽器との相性が良く、1つのソロ楽器と弦楽器という組み合わせではなく、4つの楽器が等しく響き合うのだと思います。
共演者そして聴衆の皆様一人一人と共にひとときを過ごし、特別な時間を創り出せることと思います。
ミカラ・ペトリ
3歳よりリコーダーを始め、5歳でデンマーク・ラジオに出演。1969年、チボリ公園コンサートホールにて、コンチェルト・デビューを飾る。以降、世界各地のコンサートホールや、音楽祭で演奏活動を行う。彼女の驚くべき演奏技術と聴衆の心を瞬く間につかむ卓越した音楽性が、バロックからコンテンポラリーまで幅広いレパートリーを演奏することを可能にしている。そして数多くの作曲家が彼女のために作品を書いている。これまでに、ハインツ・ホリガー、ジェームズ・ゴールウェイ、ギドン・クレーメル、ピンカス・ズッカーマン、クラウディオ・アバド、クリストファー・ホグウッド、キース・ジャレットなどと共演している他、イギリス室内管弦楽団、アカデミー室内管弦楽団、スウェーデン室内管弦楽団、ベルリン・バロック・ゾリスデン、クレメラータ・バルティカなど主要アンサンブルとも共演を重ねている。また、ギターとのコラボレーションに強い関心を持ち、これまでにイョラン・セルシェル、山下和仁、マヌエル・バルエコなどの一流ギタリストとのツアーを行っている。92年には、デンマークのギタリスト兼リュート奏者、ラース・ハンニバルとデュオを結成。ドイツ・レコード大賞を複数回受賞、また、クラシック音楽を大衆に広めた実績を称えられ、ヴィルヘルム・ハンセン音楽賞や、H.C.ロンビ賞などを次々と獲得。さらに、ストラヴィンスキー、バーンスタイン、ブリテン、ショスタコーヴィチ、クレーメルなど、これまでに著名音楽家が受賞したレオニー・ソニング賞を受賞している。70枚以上のCDをリリースしており、グラミー賞にノミネートされたアルバムも多数含まれている。2012年9月よりデンマーク王立音楽院の名誉教授を務めるほか、14年には英国リコーダー協会の副会長に就任。
1994年生まれ。2014年第19回バッハ国際コンクール(ライプツィヒ)第1位、同時に聴衆賞を受賞。ヴァイオリン/バロックヴァイオリン部門では東洋人初の快挙となる。16年第15回ヴィエニャフスキ国際コンクール第2位を受賞。これらを機に、国内外のオーケストラとの共演、音楽祭、リサイタル、室内楽コンサートに数多く出演。17年東京藝術大学を卒業。現在ハンスアイスラー音楽大学ベルリンの大学院でアンティエ・ヴァイトハース女史のもと研鑽中。これまでに富川歓、中澤きみ子、ジェラール・プーレ、澤和樹、長原幸太の各氏に師事。千葉県知事より顕彰、台東区文化・スポーツ奨励賞、藝大内で平山郁夫文化芸術賞、安宅賞、アカンサス賞を受賞。現在NPO法人イエロー・エンジェルよりG.F.プレッセンダ(1827年製)を貸与され、(株)日本ヴァイオリンより名器貸与特別助成を受けている。
東京藝術大学卒業、修士課程修了。同声会賞受賞。明治安田生命より奨学金を、文化庁在外派遣研修員として、ドイツ・フライブルク音楽大学、スイス・バーゼルのスコラ・カントゥルムを共に最優秀の成績で卒業。 ヨーロッパ各地のフェスティバルに招待される他、バーゼル歌劇場バロックオペラ、バッハ財団オーケストラ、ラ・チェトラ、カプリコルヌス・コンソート、バッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーとして演奏活動や、CD録音を多々行っている。 2015年CD「初期ドイツ音楽-absorta est-」がドイツレコード評賞にて推薦盤。第9回コンセール・マロニエ弦楽器部門第1位、第18回宝塚ベガコンクール第1位を受賞。 ファン・ワセナール国際古楽コンクール優勝。 現在スイス・バーゼル在住。
東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程修了。ミラノ市立音楽院古楽科にて学ぶ。2007年度文化庁在外派遣研修員。チェロを鈴木秀美、ガエタノ・ナジッロ、藤森亮一の各氏に師事。イタリア・ボンポルティ国際古楽コンクール・アンサンブル部門で第1位、聴衆賞を受賞。バッハ・コレギウム・ジャパン、ヴェネシアーナ、リクレアツィオン・ダルカディアなどアンサンブルのメンバーとして、国内・欧州各地の主要な音楽祭での演奏やレコーディング活動を行っている。エンリコ・オノフリ、ロベルタ・マメリ等海外の著名な演奏家との共演も数多い。関わったCD録音はEMI/Virgin、ORF、Glossa、BIS、TDK CORE、DENONなど多くのレーベルに渡る。12年9月に「ランゼッティ/チェロ・ソナタ集」(ALM)をリリース、音楽誌等で話題となり第67回文化庁芸術祭優秀賞を受賞。日本イタリア古楽協会運営委員。北海道教育大学岩見沢校音楽文化専攻特任准教授。
東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650
日本モーツァルト協会 03-5467-0626
※学生券は日本モーツァルト協会のみ取り扱い
※ 出演者・プログラムは変更することがございます。予めご了承ください。
※ 10歳以下の方の入場はご遠慮下さい。
※ 会場での無断撮影、録音は固くお断りします。