モーツァルト唯一のオラトリオ『救われたベトゥーリア』
ルセ&レ・タラン・リリクによる決定打録音の登場!
歌唱陣にはピオーら充実の布陣
ルセ率いるレ・タラン・リリクがモーツァルトを録音しました。1771年、モーツァルトが15歳の時に書いた宗教劇『救われたベトゥーリア』です。モーツァルトによる完成された唯一のオラトリオ。台本は1734年に完成サレタメタスタージョによるもので、モーツァルト以前にも、ヨメッリらが作曲、さらにモーツァルト以降にはサリエリも1821年に同台本に作曲しています。モーツァルトはこの作品をアラゴナ公ヒメネスの依頼で作曲しましたが、この作品が上演されたという記録は残っていません。オラトリオといっても、オペラ・セーリアを思わせるような作風で、冒頭の序曲だけとっても、15歳にしてこれだけの作品を作ったモーツァルトの神童ぶりにあらためて驚かされるばかりです。ルセとレ・タラン・リリクの見事な管弦楽による、天才モーツァルトの唯一のオラトリオの決定録音の登場です!
あらすじはユダヤ教徒の町ベトゥーリアが襲撃され、イスラエルの貴婦人アミタルは町の頭領オヅィーアに言い、包囲軍に屈服し、交渉し、人々の恐れを和らげるよう申し入れる。しかし、貞淑な寡婦ジュディッタが、敵の陣営に乗り込み、彼女の美貌に心を許し宴で酔い寝込んだ敵将の首を打って、町を救うという物語。女性の貞節や勇気を象徴する主題で、バロック以降よく用いられ、広く知られていた物語です。華やかなアリアを受け持つのはソプラノのアミタル。ここではサンドリーヌ・ピオーがアミタル役を務めています。種族の長達、カーブリとカルミは物語の注進役。アルトが配されたジュディッタ役はイタリア出身のイエルヴォリーノ。ヘンデルからヴェルディまで幅広く活躍、あぶらの乗った歌手です。合唱はアクサントゥス。やわらかなアンサンブルで、物語を影になり日向になり支えています。
©Eric Larrayadieu
【曲目】
モーツァルト
「救われたベトゥーリア」K118
クリストフ・ルセ(指揮)
レ・タラン・リリク
アクサントゥス
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ/アミタル)
アマンダ・フォーサイス(ソプラノ/カーブリ、カルミ)
テレサ・イエルヴォリーノ(メゾ・ソプラノ/ジュディッタ)
パブロ・ベムシュ(テノール/オズィーア)
ナウエル・ディ・ピエロ(バス/アヒオール)
【録音】
2019年6月22-29日、7月1日
ブローニュ=ビリャンクール、ラ・セーヌ・ミュジカール
【レーベル】APARTE
【品番】AP-235
【入荷予定時期】2020年10月中旬
(以上、キングインターナショナルより)